虫歯の治療
虫歯とは
歯がしみたり、痛かったり、黒っぽい感じがする。。。。。。特に痛みは、耐え難いものがありますよね。
冷たい飲み物がしみたり、咬むとピリピリ感じたり、ひどくなると、ズキズキしたり。
一本の歯なのに、いろいろな痛みを感じるのが特徴ですね。
また、痛み止めを飲めば、歯の痛みがなくなる場合もありますが、痛みが酷いと、薬も効かないし、湿布も貼れない。
何をやっても、痛みがおさまらないという状態に記憶はありませんか?
ちょっとでも違和感や痛みがあると、食事もままならないことがあります。
そうなんです。
これは、虫歯かもしれません。しっかりと診断して治療が必要です。
虫歯の進行度
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- C0
- 範囲:エナメル質
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歯に穴はあいていませんが、虫歯菌により出された酸の影響で脱灰が起きている状況です。
歯の表面から、ミネラル分が溶け出している状態なので、白っぽく見えます。
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- C1
- 範囲:エナメル質
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ほとんど、自覚症状はありません。
虫歯がエナメル質(歯の一番外側の硬い部分)までに、限られた虫歯です。
ここで、治療できれば痛みもあまりありません。
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- C2
- 範囲:象牙質
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冷たいものや甘い物がしみたり、まれに咬むと痛いときもあります。
歯の内部の少し深めの場所(象牙質)まで虫歯が進んだ状態です。
詰め物や部分的な金属などで治すことが多いです。
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- C3 Pul/Per
- 範囲:歯髄(Pul)
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歯髄が炎症を起こす歯髄炎のことです。虫歯が深かったり、打撲したりすると、歯の中心にある歯の神経や血管に炎症が出て痛みが生じます。
治療によって痛みや染みる感じが改善すれば神経を残せますが、炎症が強く痛みが続くようですと神経を取る「抜髄」という処置が必要になります。
(あまりに炎症が強いと麻酔が効かないため、先に神経を落ち着かせてからの処置が必要になる場合もあります)
- 範囲:根周囲組織(Per)
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Per(ペル)は、神経が虫歯などによって歯の中で死んでしまい炎症を起こした状態をいいます。
治療を行い被せものをした歯でも内部で細菌が増えてくると根の先に炎症が出てきて痛みがおきてしまいます。
最初は噛むと痛かったり、浮いた感じ、響く感じがしますが、ひどくなると腫れて膿をもったりします。
PulもPerも神経がすでに死んでいるか、生きているかの違いはありますが根の中を綺麗にする根管治療という処置が必要になります。
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- C4
- 範囲:根周囲組織
腐った根が残り、周囲に膿がたまることがあります。歯を抜かなければいけない状況です。
この状態で放置しておくと、歯に土台を立て、被せもので機能を補うことができなくなってきます。
また、虫歯が他の歯に感染することを防ぐためにも、歯を抜く治療を選択する場合が多いです。
歯を抜いたあとは、入れ歯、ブリッジ、インプラントの3つの選択肢から、治療を選ぶことになります。
歯の構造について
歯は、歯冠部において3つの層で構成されています。

- エナメル質 外側に歯をコーティングするようなイメージで、エナメル質があります。
- 象牙質 エナメル質と神経の間にあります。象牙質は、少し黄色がかった柔らかい部分です。
- 歯髄 いわゆる神経ですね。歯の真ん中にあります。
一番硬くて丈夫で透明感があり修復機能もあります。さらに、神経が通っていないので、痛みも感じません。
歯がすり減ったりして、エナメル質が削れてくると、象牙質が出てきます。
柔らかいので虫歯になりやすく、神経も通っているので、しみたり痛みを感じます。
修復機能はありません。
血管も通っており、血液も行き来します。
歯の健康のためにとても重要な部分です。
神経がなくなってしまうと変色し、歯はとてももろく、砕けやすくなり、抜けやすくなります。
上記の虫歯の進行度でもご説明しましたが、虫歯がひどくなるにつれて真ん中に近くなっていきます。
その虫歯を治療するために、削られてしまった歯は、もともとの歯の機能を回復させるために、詰め物をしたり、被せものをしたりする必要があります。削った量や場所、歯の生え方や、患者さんの治療に対する考え方などによって、補うパーツ(補綴物:ほてつぶつ)はいくつものパターンから選択されます。
ここでは、代表的な補綴物についてご説明いたします。
補綴物について
(参考写真は自由診療での制作物を使用しています。)
➀インレー(つめもの)

➁クラウン(かぶせもの)

また、神経をとってコアを入れている患者さんにもクラウンを装着することが多いです。

そこに、支台(コア)を立てて、その上からクラウンを被せます。

メリットは補綴物の選択肢が多く、インプラントに比べ安価にすみます。
デメリットは、失った歯の隣の歯が元気な歯でも、削って土台にしなければいけません。